戦略的アポイント

アポ取りで失敗する理由から正しいアプローチを学ぶ

お客様にアポイントを断られるのは、必ず理由があります。その原因を知ることで、自分のやり方を改めることができます。

しかし、自分の方法が正しいと思い込んでいると、これに気がつくことができません。そこで、ここではアポ取りで失敗するパターンについて解説します。

自分の都合だけではアポイントを取れない

お客様がアポイントを断るのは、「売り込みのための電話」と判断するからです。そのため、自分の都合だけでアプローチをするとアポは取れません。例えば、次のようなトークです。

「鈴木商事の○○と申します。今日は弊社の新製品をご紹介させていただきたくお電話をさせていただきました。○○様にも、ぜひ一度ご案内させていただきたいと思っております。つきましては、製品紹介の時間をいただきたく、来週の月曜日はご都合いかがでしょうか」

このように一方的な話をされると、お客様は背を向けてしまいます。そのため、理由をつけて断ろうとします。

「月曜日は既に予定が埋まっています」

「忙しいので時間がとれそうにありません」

これは、お客様の都合を全く考えていないことに原因があります。アポイントを取ることに夢中になっていて、相手がどう感じるかを考えることができていません。

お客様が興味を持たなければ、アポイントは取れません。お客様は、「おもしろそうだ」「自分にとって有益な情報が得られるかもしれない」と感じたときに、会って話をきいてみようと思うのです。

そのためには、お客様にメリットを感じてもらう必要があります。つまり、営業マンはアポイントの打診をおこなう前に、会うことのメリットを伝えればよいのです。そのためには、具体的に伝える必要があります。例えば、次のように言います。

「ただいま、キャンペーンをおこなっており、通常よりも3割引きの価格でご購入することができます」
「今までの通話料金よりも安くなるプランのご案内です」

このように、「自分が得をする」ことが、ハッキリと理解できる表現を使います。こうすることで、お客様は製品に対して興味を持つことができるのです。

アポ取りで営業マンは遠慮してはいけない

お客様が相手ということで、必要以上に低姿勢になる人がいます。遠慮がちなアプローチでは、お客様は話を聞きたいとは思いません。例えば、次のようなトークです。

「やはり月末ですので、○○さんは忙しいでしょうか」

「お時間をいただきたいのですが、難しいでしょうか」

多くの営業マンが、このような言い回しを使っているのが事実です。確かに、お客様を敬う気持ちは大切です。しかし、営業マンが遠慮しすぎると、お客様は製品に魅力を感じません。

「この製品は必ずお客様にメリットを提供できる」といった自信を持ってアプローチをするべきです。そうすると、次のようにトークに変わります。

「必ずメリットがございますので、ぜひ話をさせてください」

「多くのお客様に好評をいただいてますので、何とか時間を取っていただけますか」

このように、ハッキリと言い切ることが大切です。自信満々にアプローチされると、お客様は中身の良し悪しにかかわらず、話を聞いたほうがよいと感じます。

アポイントで必要なことは、「一度、詳しく話を聞いたほうが良さそうだ」と思わせることです。そのためには、相手の立場にたって具体的にメリットを伝えることです。そして、自信を持ってアプローチをおこなうことが求められます。

ここで解説した、アポ取りで失敗する原因を理解して、自分のアプローチを改善してみてください。