営業の心理学

カタルシス効果:お客様の不満を失くし、信頼される営業マンになるコツ

営業はお客様の悩みや不満を解決する仕事です。ヒヤリングを行うことでお客様のニーズをつかみ、営業マンはそれを解決するために提案を行います。適切な提案により悩みを解決することで、お客様は満足します。

しかし、実際に問題を解決しなくても、お客様に満足してもらうことは可能です。それは、相手の「不満」を真剣に聞いてあげることです。他人に不満を話すだけでも、気持ちが楽になるからです。

例えば、このような経験はないでしょうか。ずっと不安に思っていたことを、仲の良い友人に打ち明けます。そうすると、問題が解決したわけでもないのに、なぜか気持ちがスッキリします。

人は心の中にある不安や悩み、怒りなどを言葉に出すことで、その苦痛が和らぎ安心感を得ることができます。これを心理学で、「カタルシス効果」といいます。

このカタルシス効果による心理的作用を理解することで、お客様との信頼関係の構築に役立てることができます。

お客様に話をさせて好感度を高める

心理カウンセラーは、徹底して相談者の聞き役にまわります。ひたすら相手の話に傾聴し、不安や悩み事を吐き出させるのです。カウンセラーに打ち明けることで心の負担が軽くなり、相談者は気分が楽になります。これがカウンセリングの基本なのです。

営業マンであれば、お客様の話にしっかりと耳を傾けなければいけません。「○○さんと話をしていると気分がスッキリする」という関係性を作りあげるのです。そうすることで、営業マンであるあなたに好感を持つようになります。

そのためには、積極的に聞く技術が必要です。適度に視線をあわせ、相づちを行い、話を聞いていることを相手に伝えるようにします。

さらに、相手に共感し、適切な質問をするなどして、お客様に気持ちよく会話をしてもらうことが大切です。例えば、次のような会話の進め方です。

「実は先月末にメンバーが2人も退職しました」

「ええっ、2人も辞められたのですか」

「そうなんです。その分の仕事が私に回ってきて大変です」

「それは大変ですね。2名分の仕事量ですから相当な量ですね」

「はい。今月に入ってから毎日夜の10時近くまで残業しないといけなくなりました」

「毎晩、10時まではとても辛いですね」

お客様の愚痴や悩みは、嫌な顔をせず最後まで聞くようにしてください。そうすることで、お客様との距離を縮めることができます。ネガティブな感情を受け止めてくれた相手に対して、お客様は好感を覚えるようになるからです。

このように、顧客の心理を読み解くことで、営業活動を有利に進めることができます。心理学を学ぶことが営業マンにとって有効である理由がここにあります。お客様の気持ちを理解することが、営業の基本であることを理解しなければいけません。