懸命に勉強しているのに、思うように成績が上がらない営業マンは多いです。例えば、周囲の営業マンが同僚と飲みに行くなか、社外の研修やセミナーに参加しています。それにもかかわらず、結果を残すことができないのです。
これは、勉強をすること自体に満足していることに原因があります。どんなに優れた知識やテクニックでも、頭に入っているだけでは意味がありません。実践して初めて価値が生まれるのです。
営業を勉強するというのは、セミナーに参加することではありません。セミナーで学んだノウハウを実践して、あなた自身が気づきを得ることが勉強です。この気づきを積み重ねていくことが、営業としての成長に繋がるのです。
ここでは、スキルアップするために必要な営業セミナーを受けるときの正しい心構えについて解説していきます。
本番で実践しなければ意味はない
例えば、ゴルフです。高額な費用を出して、レッスンプロに教わったとします。週に一度のペースでトレーニングしたこともあり、狙い通りにショットを打つことができるようになりました。ただ、学んだことをグリーン上で実践できなければ何の意味もありません。
本番の舞台で実践できなければ、プロに教わった知識やスキルは価値がないのです。
これと同じことが営業セミナーにも言えます。セミナーではあなたが知らなかった知識やテクニックに出会うことができます。そのため、次のように満足感を抱くことができます。
「そのような考え方もあるのか。今まで全く気づかなかった」
「なるほど、このテクニックは自分の営業でも使えそうだ」
自分が知らなかったノウハウを知ると、「このセミナーに来て良かった」と感じることができます。そして、参加した自分に満足するだけで終わってしまうのです。
しかし、最も重要なことは、学んだことを実践することです。いくら有益な情報やテクニックを知っていても、あなたが日々の仕事で活用できなければ意味がありません。
そのため、営業セミナーは、「あなたが営業で使えるノウハウを見つける場所」という認識を持ってください。
頭に入れることが勉強ではない
私は現在、多くの生徒に営業を教えています。実は、この「学んだだけで満足して終わってしまう人」はとても多いのです。せっかく多くの時間とお金をかけて勉強をしているのに、それを行動に移せていないのです。
例えば、私はセミナーの参加者へ、当日の動画を配布することがあります。これは、復習をしてもらうことで、学んだ知識やノウハウを定着化させることが目的です。ただ、実際に動画を閲覧する人は全体の2割にも満たないのです。
つまり、多くの参加者がセミナーに参加しただけで満足しているのです。
新しい知識やテクニックを知ることが、営業の学習ではありません。セミナーや書籍で学んだノウハウを実践して、あなた自身が気づきを得ることが勉強です。この気づきを積み重ねていくことで、営業としてスキルアップできるのです。
営業セミナーは、「自分が知らない知識やテクニック」を見つける場所です。新しいノウハウを学んだ後に、あなた自身が実践することが最も大切なのです。決して営業セミナーに参加しただけで終わらせてはいけません。
セミナーは成長するための第一歩であることを認識することで、ようやく営業セミナーの正しい受け方を理解することができます。