法人営業の基礎

「選択と集中」の営業戦略によりロイヤルカスタマーを創造する

「選択と集中」の営業戦略によりロイヤルカスタマーを創造する

法人営業で安定した売上をあげている人には、あるひとつの共通点があります。それが、ロイヤルカスタマーを獲得している点です。

ロイヤルカスタマーとは、自社の商品やサービスを継続的に購入してくれるお客様のことです。他の会社の製品に目移りすることなく、自社製品に対して忠誠心(ロイヤリティ)が高いお客様(カスタマー)という意味になります。

営業マンにとってロイヤルカスタマーは、安定した数字を残すための鍵を握る存在です。事実、平均して成績が良い営業マンの多くは、このロイヤルカスタマーを抱えているのです。

もちろん、このような「お得意さま」が勝手に現れるわけではありません。一貫した営業戦略のもと、顧客満足度を高めた結果として獲得できるのです。

そこで、ここではロイヤルカスタマーを獲得するための営業戦略について解説していきます。

 法人営業戦略の基本:選択と集中
ロイヤルカスタマーを獲得するためには、「選択と集中」の戦略が必要です。選択と集中というのは、注力するべきお客様を選び、そのお客様を中心に営業活動を進めていく方法です。

多くのお客様を相手にするのではなく、見込みのあるお客様に時間と労力を集中させることでロイヤルカスタマーを育てていくのです。

この選択と集中を進めるうえで重要なポイントが、戦略を徹底することです。例えば、ターゲットではないお客様から、大型案件の引き合いがきたとします。ただ、このお客様とは過去に取引がありません。

このとき、多くの営業マンは大型案件に惹かれて、この商談に飛びついてしまいます。しかし、過去に取引実績もなく、信頼関係もないため、提案に多くの時間と労力をかけなければならないのです。

その結果、「選択と集中」の戦略で、本来ターゲットとしていたお客様の対応が疎かになってしまいます。

そのため、注力するべきお客様との関係性が薄くなってしまいます。そればかりか、新規顧客の難しい案件に手を出したばかりに、結果として何の成果にも繋がらないというケースは多いです。

だからこそ、「選択と集中」という戦略は、徹底しなければ意味がないのです。自分の労力を分散させるのではなく、ターゲット顧客に集中させるのです。そうすることで、顧客満足度が高まり、ロイヤルカスタマーに発展していくのです。

 ロイヤルカスタマーで成果は決まる
私がIT業界で法人営業を行なっていたときの話です。常に選択と集中を意識して、行動計画を立てていました。その結果、ロイヤルカスタマーから継続的に売上をあげることができたのです。

私の実績からすると、数字の8割がロイヤルカスタマーからの売上でした。

常に4~5社のお客様を担当していましたが、そのうちの一社からの売上がほぼ全てだったのです。たったの一社ですが、自分の会社を優遇してくれるお客様のため、数字は非常に安定していたのです。

そして、私が社内でトップの成績を残せたのも、このロイヤルカスタマーの存在のお陰でした。非常に大規模なプロジェクトがあり、私がその案件を難なく受注することができたからです。

このように、ロイヤルカスタマーの存在によって、営業成績は大きく左右されます。

法人営業で安定して数字を残すためには、「選択と集中」の戦略を徹底しなければいけません。数字が取れる顧客に充分な時間と労力をかけるようにしてください。そうすることで、ロイヤルカスタマーを獲得することができるのです。

選択と集中の戦略を徹底することが、あなたの営業成績を安定させることを理解しなければいけません。