営業マンにとって、製品の知識を身につけることは当たり前です。しかし、機能や価格といった表面的な知識しかありません。
じつは、このような「調べればすぐに入手できる情報」では、お客様を動かすことはできないのです。
ここでは、お客様の心に響かせる「製品知識」を身につける方法について解説していきます。
立体的な製品知識を身につける
プレゼンテーションで、お客様に製品の良さを理解してもらうには、製品知識が不可欠です。
そして、営業マンに必要な知識は、「一次知識」と「二次知識」の2種類に分けることができます。
一次知識:機能や価格などの表面的な情報
二次知識:利用者の感想や体験談
「一次知識」とは、製品の機能素材などの情報です。
インターネットやカタログから調べることで、誰でも身に付けることができる知識を指します。
製品を提案する立場にある営業マンは、必ず頭に入れておくべき情報です。一次情報を正確に伝えることで、お客様は営業マンに対して信頼感をおぼえます。
それに対して「二次知識」とは、既に購入した製品へのお客様の感情や体験の情報を指します。
表面的なデータである一次知識だけでは、お客様を納得させることは難しいです。なぜなら、感情を動かすことができないからです。
そこで、第三者の声である「二次知識」を伝えることで、プレゼンの説得力を高めることができます。
この二次知識は、お客様からしか入手することができません。そのため、多くのお客様と接して、ヒヤリングを重ねていく必要があります。
この蓄積が、製品知識に幅を持たせてくれます。
このように、「一次知識」だけでなくお客様の声である「二次知識」を積み重ねていくことで、相手の心に響く知識を習得することができます。
奥行きのある知識がお客様の心を動かす
圧倒的な知識の量は、営業マンにとっての最大の武器といえます。
なぜなら、それを活用することで、お客様の心を動かすことができるからです。
たとえば、アパレルショップ販売員の場合を考えます。
お客様が手にとった洋服に関して、豊富な一次知識を駆使することでインパクトを与えます。
小さい糸で織られた生地のほうが、柔らかく薄くなるため、肌触りがよくなります。
素材は光沢のある麻を使っていますので、このように清潔感のある見た目になっています
このように、細部の情報まで提供することで、聞き手の心を動かします。
たとえば、次のようにお客様の好感度を高められます。
しかし、表面的なデータだけでは、なかなか「この製品を買いたい」と思わせることは難しいです。
相手によっては、「お決まりのセールストーク」と受け止められてしまいます。
そこで、第二の知識を与えることで説得力に厚みをつけます。
このように、製品を使ったときの感情や、他人も購入している事実を伝えます。
こうすることで、「この商品は買ったほうがよさそうだ」という気持ちにさせることができるのです。
一次と二次情報の厚みを持った知識を提供することで、お客様の購入意欲を高めることができます。
営業マンは、「どのような情報がお客様の心を動かすのか」を考えて、製品知識を身につけなければいけません。