コミュニケーション学

パラフレージング:お客様の本音を逃さないコミュニケーション技術

営業マンはお客様のニーズをしっかりと把握する必要があります。しかし、お客様が話をしているにも拘わらず、営業マンがニーズを正確に受け止めるていないことがあります。これは、営業マンに話の主旨を把握する能力が欠けていることが原因です。

また、お客様は何に困っているのかを、ハッキリと言ってくれるとも限りません。それは、お客様自身もどのようなことが問題になっているのか気づいていないことが多いからです。そのため、言葉で適切に伝えることができないのです。

営業マンはこのことを考慮しながら、商談を進める必要があります。つまり、お客様の「言いたいこと」を正確に汲み取らなくてはいけません。そこで、ここでは相手の意図を把握するために有効なコミュニケーションスキルで ある「パラフレージング」について解説をします。

話の主旨を捉えて信用を築く

パラフレージングとは、相手が話した内容を別の表現で言い変える手法です。例えば、次のような話し方です。

「前年度は弊社のコンテンツ事業部の数字が非常に伸びました

「そうなんですね。コンテンツ事業部の売り上げが好調だったのですね

「そうです。今では弊社の業績を大きく引っ張っている状態です」

このように、相手の言葉を別の言い方に置き換えます。しっかりとリアクションを返すことで、双方向のコミュニケーションが成り立ちます。

このパラフレージングの効果は、「自分が相手の話を理解している」ことを伝えることができることにあります。 しっかりと話の主旨を捉えていないと、同じ意味の表現に置き換えることはできないからです。

さらに、別の言葉で聞き返すことで、相手の話をしっかりと理解しようとする姿勢が伝わります。そのため、お客様との信頼関係を構築するためにはとても有効な手段です。

お客様との認識のズレをなくすテクニック

私はこのパラフレージングを商談の締めくくりで使用していました。打ち合わせでは、確認した事実や意思決定した内容などをメモしておきます。そして、商談の最後に読み上げるのです。

例えば、次のような話し方 です。

「それでは最後に確認の意味も込めて、本日の内容をまとめさせて頂きます。まずオフィスの引っ越しは3月から5月に延期になることが決定しています。それに伴って新たに複合機2台と事務職員用のパソコンを5台購入することになっています。この内容で見積もりを準備のうえ、次回ご提案させて頂きます」

このように、お客様に要約して伝えます。話の内容を振り返ることで、お互いの認識にズレがないかを確認することができます。そうすることで、お客様のニーズにあった適確な提案を行うことができるようになります。

商談を成立させるには、お客様の「言いたいこと」を正確に把握する必要があります。そのためのコミュニケーション技術が営業マンには求められます。このことを理解したうえで、パラフレージングのスキルを身につけるようにしてください。