ビジネス理論

営業組織のリーダーに求められる部下の育成方法を学ぶ

営業組織のリーダーに求められる部下の育成方法を学ぶ

組織のリーダーに求められるのは、部下を成長させる能力です。そのためには、部下が積極的に仕事に取り組むことができる環境を作らなければいけません。

部下のモチベーションを高めるには、仕事を正しく評価してあげることが大切です。他人に認められることで、部下のやる気はあがります。さらに自信もうまれ、前向きに仕事に取り組むようになります。これが、部下の成長を格段に早めます。

そして、優秀なリーダーに共通しているのが、部下の成長を真剣に考えているということです。一人ひとりの成長が、組織全体を強くするからです。

ここでは、組織のリーダーに求められる部下の育成方法について解説します。

 成長を喜ぶ姿が部下を動かす
部下の成長を気にかけているリーダーは、仕事をしっかりと見ています。例えば、次のように評価します。

「鈴木くんが頑張ってくれたから、今期は予算を達成することができた」

「A地区を重点的に営業するという柴田さんのアイデアがなければ目標達成できなかった」

このように、部下の業績を正しく認めます。そして、上司へも報告を行い、会社から正しく評価される環境をメンバーに提供します。

本物のリーダーは、部下が評価されるのを真剣に望んでいます。

会社から認められることで、部下のモチベーションは高まります。そして、前向きな気持ちで仕事に取り組むことで、多くのことを吸収することができます。これが、成長に繋がるのです。

そして、部下の成長を願う、リーダーの姿勢は必ず伝わります。なぜなら、部下というのは、リーダーの言動や人間性を見ているからです。優秀なリーダーにメンバーがついてくる理由がここにあります。

 部下の活躍をアピールする
私がIT業界で営業をしていたときの話です。入社1年目から、いきなり大口のお客様を任されました。年間で数億円の売り上げがあがっている、会社にとっても非常に重要な顧客です。

そして、ちょうど新規事業を立ち上げるときで、大きな商談がありました。ただ、私は入社したばかりで経験も浅いため、大型商談を担当するには荷が重すぎます。そのため、上司が付きっきりでフォローしてくれたのです。

その上司の全面的なバックアップもあり、見事に商談を受注できました。そして、その上司は「私が営業として非常に頑張ってくれた」ということを、営業部門にアピールしてくれたのです。

このとき、私はとても嬉しかったのですが、同時に非常に驚きました。なぜなら、プレゼンや価格交渉といった商談の重要な部分は、全て上司が代わりに行っていたからです。

私の立場からいえば、完全に上司のおかげで契約できた商談です。それにもかかわらず、自分の手柄であることは一切触れず、私の業績として報告してくれたのです。

私は、この上司の姿勢にとても感動しました。仕事に対するモチベーションがさらに上がり、この上司と一緒に仕事ができることに感謝したのを今でも覚えています。

リーダーは、部下の仕事が正しく評価される環境を作る必要があります。会社に認められることで、部下のモチベーションは高まるからです。これが部下の成長を早めてくれます。

営業組織のリーダーに求められるのは、部下を成長させる能力です。メンバーが成長することで、強い組織が作られるのです。リーダーは、誰よりも部下の成長を考える必要があります。