多くの営業マンは、アポイントの取得に苦労します。自分が思うように、お客様と会うことができません。そのため商談の件数も少なく、数字を作ることができません。
アポイントが取れないのは、基本的な考え方が間違っているからです。日程はお客様に選んでもらうものと思い込んでいます。
そのため、「いくつかの候補日を提示してお客様に指定してもらう」という方法をとります。しかし、これがアポイントを取れない原因になっています。
候補日はいくつも与えてはいけません。選択肢は、少なければ少ないほどアポイントが取れる確率が高まります。
選択肢が多いとお客様は選ぶことができない
人は多くの選択肢があると、選ぶことができません。それは、ひとつひとつを検討していくのが面倒なために、選ぶということ自体を辞めてしまうからです。
これは、お客様と打ち合わせの日程を調整するときでも、同じことがいえます。多くの営業マンは、候補日が少ないと失礼にあたると考えます。そのため、なるべく多くの選択肢を与えようとします。
例えば、次のようにお客様に声をかけます。
「来週でしたら、いつ都合がよろしいでしょうか」
「月末でお時間をいただけませんか」
このように、大きな枠の中から選ばせてはいけません。なぜなら、お客様は自分のスケジュールを確認して、どこが最も都合がよいかを調べなくてはいけないからです。
多くの中から選ぶという行為は、面倒で時間も必要です。そのため、お客様はその場で決めることを避けようとします。
そして、「ちょっと今はスケジュールが分からないので、確認して連絡します」と先延ばしの言葉が返ってきます。このような返事で、アポイントが取れることはありません。
選ぶストレスをなくすことで確実にアポイントを取得する
アポイントを取るときは、必ず二者択一でおこないます。選択肢を2つにすることで、お客様が選ぶストレスをなくします。例えば、次のようにおこないます。
「来週の水曜日と金曜日では、どちらが都合よろしいですか」
「そうですね、金曜のほうがいいです」
「それでは、金曜日の午前と午後はどちらがよろしいですか」
「午後なら今のところ空いてます」
「そうですか、では2時からと4時からでは、どちらがよろしいですか」
「4時からでお願いします」
このように、全て2つの選択肢から相手に選んでもらいます。人はどちらかを選ぶというほうが心理的に負担が少なくなります。
そのため、お客様が日時を指定しやすくなり、アポイントに繋がる確率が格段に高まります。
選択肢が少ないことは、失礼ではありません。それよりも、多くの中から選ばせる方が間違っています。どうすればお客様が選びやすいかを考えることが、アポイント取得の近道になります。