現在の私は、多くの人へ営業の指導を行なっています。そのなかで、自分の性格は営業には向いていないと感じているクライアントは多いです。そのため、自分に自信を持てないのです。
ただ、これは単なる勘違いに過ぎません。
例えば、コミュニケーションが優れている人をみると、生まれつき人と接するのが得意な人なのだろうと感じることはないでしょうか。
しかし、これは生まれ持った才能ではないのです。
コミュニケーションは、後天的な能力なのです。つまり、誰もが学んで身につけることができるスキルなのです。これは、コミュニケーションの能力に限りません。
営業に必要とさせる能力は、全て学んで身につけることができます。そこで、ここでは営業で成果をあげるために必要な能力を身につける方法について解説していきます。
才能ではなく後天的なスキル
現在の私は定期的に営業セミナーを開催しています。そのセミナーの参加者から、次のような相談を受けることがよくあります。
「大勢の人前で堂々と話をすることができるのが羨ましいです」
「先生のように分かりやすい説明ができずに悩んでいます」
セミナーで私の話を聴いて、その話し方や内容が分かりやすいので、羨ましいと感じているのです。しかし、私自身も最初から人前で話すのがうまかった訳ではありません。どちらかと言うと、私は話をするのが苦手でした。
しかし、書籍を読んで勉強したりセミナーに参加して学んだりしました。そして、どのように話せば上手く伝わるかを考えては、実践を繰り返してきました。このような取り組みを続けてきたからこそ、上達したのです。
そして、この努力は今でも続けています。
例えば、セミナーの準備です。分かりやすい説明を行うために、私は話の構成を考えるのに多くの時間を使います。最初に伝えたいことを明確にして、どのような言葉を使って、どのような順番で話せば伝わりやすいかを懸命に考えています。
また、自宅で実際に声に出して、講義の内容を繰り返し練習します。さらに、その姿をビデオに録画して、話の内容や声のトーンなどをチェックしているのです。
このような努力があるからこそ、セミナーの本番でスムーズに話ができているのです。
話が上手い人は、最初から上手だった訳ではありません。そのための勉強をし、実践で繰り返しながら徐々に上達していったのです。生まれ持った才能ではなく、自らの努力によって身についた後天的なスキルなのです。
これと同じく、営業に必要とされる能力は、全て努力によって身につけることができます。「自分には才能がないから」と言い訳をするのではなく、地道にスキルアップを続けられる人が上達していくのです。
ダメ営業からトップセールスへ
私がIT業界で法人営業を行なっていたときの話です。その会社に入社して最初の3年間は、一度も予算を達成することができませんでした。お客様から信頼されることはなく、社内からも期待されていませんでした。
私は典型的なダメ営業マンだったのです。
ただ、私は自分の才能のせいにはしませんでした。勉強をすれば必ず数字が残せるようになると信じてスキルアップを続けてきたのです。ビジネススクールや通信学習プログラムによって営業に必要とされる能力の底上げに取り組みました。
このような努力を二年半ほど続けていると、徐々に数字が残せるようになってきたのです。
そして、3年目には営業予算を達成し、その後に社内でトップの成績を残せるまでになったのです。典型的なダメ営業だった私が、トップセールスの称号を得るまでに変わることができたのです。
この私の経験から言えることは、営業という仕事は努力をすれば誰でも上達することができるということです。
営業に生まれ持った才能は必要ありません。実際に私が経験したとおり、営業に必要とされるスキルは全て学んで身につけることができるからです。自分を信じて努力を続けられる人だけが、営業として成長できることを理解してください。