ビジネス理論

営業マンの部下を確実に成長させる上司の仕事の任せ方

営業マンの部下を確実に成長させる上司の仕事の任せ方

部下に最速で育ってもらうためには、責任を与えることです。自分の判断で進めることができる権限を与えて、仕事を任せるのです。そうすることで、部下は自分で考えて、行動するようになります。

上司の指示ではなく、自分の意思で仕事を進めることで、多くの気づきを得ることができます。これが、成長のスピードを格段に高めてくれるのです。

ただ、多くの上司には、このようなマネジメントができません。部下の失敗を怖れ、責任のある仕事を任せることができないからです。実は、これが部下の成長を遅らせているのです。

ここでは、部下を成長させるために必要な、上司の仕事の任せ方について解説していきます。

 部下に考える場を提供する
多くの上司は、部下に仕事を「やらせている」だけです。例えば、営業マンの上司です。部下に仕事を振るとき、次のように指示を与えます。

「ここに導入事例の資料と競合製品との比較データを追加しておいて」

「あと利益を10%下げて、お客様に見積もりを再提示しておいてください」

このように、事細かに指示を与えます。これでは、部下は言われた通りに進めるしかありません。こうなると、部下は考える必要がないので、自分の頭を使わなくなります。

「指示待ち人間」が生まれる理由がここにあります。

このとき上司は、部下に仕事を任せているつもりでいます。ただ、これは仕事ではなく、作業を与えているに過ぎません。自分が考えたことを、部下にやらせているだけなのです。

部下を成長させるためには、本人が考えて行動させるようにしなければいけません。そのような環境を与えてあげることが、部下を持つ上司の役目なのです。

 仕事と一緒に責任を与える
営業マネージャーは、仕事に対する権限を部下に与えるべきです。権限とは、その商談に対する決定権のことです。

例えば、「どのプランを提案するか」「見積価格をいくらで提示するか」といった判断を部下に一任するのです。

仕事の主導権を握らせると、部下は自然と頭を使うようになります。上司の指示ではなく、自分の判断で営業の進め方を決めなければいけないからです。

そして、自ら考えて仕事に取り組むことで、成長のスピードが加速します。考える回数が増えることで、気づきを得る確率も高まるからです。

本人の意思で行動できる環境を、上司は提供してあげる必要があります。そのために、仕事に対する権限も与えるようにしてください。

部下が成長するためには何が必要かを考えて、上司は仕事を任せなければいけません。