法人に対する営業活動で必ず必要になるのがエグゼクティブへのアプローチです。エグゼクティブとは、経営幹部や取締役、上級管理職のことを指します。
法人のお客様は、現場の担当者の判断だけで購入が決まることはありません。企業としての購入になるため、「決裁者」の承認が必要になります。この決裁者はエグゼクティブであることが通常のため、法人企業と取引きするためにはコンタクトが必須になるのです。
そして、多くの営業マンはこのエグゼクティブに対するアプローチを苦手としています。これは、自分よりも相手の役職がいくつも上になるため、物怖じしてしまうからです。ただ、考え方を少し変えることで、この抵抗感をなくすことができます。
ここでは、エグゼクティブに対してアプローチするときに必要な心構えについて話しをしていきます。
相手の肩書や役職にとらわれない
多くの営業マンは自分よりも肩書が上の人に対して萎縮してしまいます。法人企業の社長や取締役と会うとなると、気持ちが萎縮してしまうものです。しかし、必要以上に遠慮してしまっては、積極的な提案活動ができなくなります。
これは、相手の肩書や役職を意識しすぎていることに原因があります。多くの場合、自分よりも歳上で先輩になるため、相手を敬う気持ちは確かに大切です。ただ、提案活動を遠慮する必要は全くありません。
エグゼクティブに対する営業に抵抗がある人は、「肩書や役職は上ではあるが、自分と同じ人間にすぎない」という考え方を持つようにしてください。
話をする相手が自分と同じ役職であろうと、自分より高い肩書であろうと「お客様」に変わりはないのです。
相手の地位や身分にかかわらず、営業マンがやるべき事は「お客様にベストな提案をおこなうこと」です。どんなお客様であっても、あなたがやるべき事は変わらないという心構えで日々の営業活動を行うようにしてください。
壁を作っているのはあなた自身である
私がIT業界で法人営業をやっていたときの話しです。お客様との会食で、相手企業の取締役の方にお越しいただけることになりました。私はその方とは数回、顔を合わせたことがある程度で、それほど関係性が作れていなかったのです。
そのため、私は緊張していました。取締役の方に失礼があってはいけないと考え、身構えていたのです。しかし、お酒を飲みながらの食事ということもあり、大いに会話が盛り上がったのです。お互いの趣味やスポーツなどのプライベートな話題により、お互いの距離が大きく縮まったのです。
このとき、私が強く感じたのが「取締役といっても、実際に話してみたらどこにでもいる普通の人だった」ということです。
そして、取締役という肩書に対して自分が壁を作っていたことに気づいたのです。このときの体験から私は、「相手の役職や肩書にとれわれる必要はない」ということを学んだのです。
法人企業の役員や取締役に対するアプローチに対して、苦手意識を持っている営業マンは多いです。これは、自分よりも相手の役職が上ということで、やりづらさを感じてしまうからです。
しかし、必要以上に身構えてしまっては、積極的な提案活動はできません。エグゼクティブへのアプローチが必須になる法人営業では、この考え方を改めなくてはいけません。
相手の地位や身分にとらわれる必要はありません。相手の肩書が何であろうと、営業マンがやるべき事は「お客様にベストな提案をおこなうこと」です。どんなお客様であっても、あなたがやるべき事は変わらないという心構えで日々の営業活動に取り組むようにしてください。