営業の仕事術

売れている営業マンほどメールを使わない理由

仕事においてメールは、とても便利なコミュニケーションツールです。そして、電話で連絡を取る場合と違って、メールは相手の時間を奪うことがありません。そのため、お客様の都合を気にすることなく、連絡を入れることができるのです。

しかし、便利なツールであるために、メールに頼りすぎてしまう営業マンは多いです。

どのようなケースであっても、メールでお客様に連絡を取ろうとするのです。しかし、メールで自分の意思を伝えるのは、実はとても難しいのです。もちろん、お客様がメールを読むとは限りません。

そのため、われわれ営業マンは「メールでお客様に意思を伝えることはできない」と捉えなければいけません。

実際、売れている営業マンほど、メールではく電話や対面でお客様とコミュニケーションを取っています。自分の言いたいことを確実に伝えるために、メールという連絡手段を避けているのです。

そこで、ここでは売れている営業マンほどメールを使わない理由について解説をしていきます。

メールがコミュニケーションの質を下げている

私が法人営業をしていたときの話です。あるお客様に新年度のご挨拶にお伺いしようと、アポイントの依頼をメールで送りました。しかし、3日経っても返信がありません。さらに、電話もかかってくることなく、何の連絡もありませんでした。

そこで私は、「メールを読んでいるはずなのに、なぜ返事をくれないのだろう」と不安な気持ちになりました。さらに、「前回の商談で、何か気に障るようなことをしてしまったのだろうか」と必要以上に考え込んでしまいます。

メールは対面のコミュニケーションと違い、お客様の反応が見えません。そのため、自分の都合や思い込みで、相手のことを判断してしまいます。この間違った解釈は、よい結果に繋がることはありません。

そして、4日後にそのお客様から電話がありました。どうやら私が送ったメールが、迷惑フォルダに入っていて、見ていなかったようです。返信をくれなかったのは、ただ単に読んでいなかったのです。

この、「読んでいるはず」というのが大きな落とし穴です。メールを送れば、相手は必ず確認しているはずと多くの人が思い込んでいます。そのため、「伝えたつもり」になります。しかし、お客様がメールを読んでいるとは限りません。

相手が忙しければ、そのメールは読まれません。さらに、数多くのメールに埋もれて、見落としている可能性もあります。あなたが書いた文章を、必ず目にしているわけではありません。

あなたのメールは読まれていない

つまり、メールは一方通行であるということができます。必ず双方向になっているとは限りません。このことを認識したうえで、営業マンはメールを利用する必要があります。

そして、デキる営業マンほど、メールを使うことを避けます。電話や直接会って話すことを重視します。なぜなら、コミュニケーションはメールよりも電話、そして電話よりも対面の方が効果はあがるからです。

営業マンは、「メールでお客様に意思を伝えることはできない」と捉えなければいけません。お客様がメールを読むとも限りませんし、文章だけで言いたいことを伝えるのは難しいからです。

そのため、お客様と確実にコミュニケーションを取らなければいけないシーンでは、メール以外の連絡手段を選ぶようにしてください。

お客様と確実に意思の疎通をはかるための工夫は、営業マンの仕事です。メールは非常にラクで便利なコミュニケーションツールですが、その効果を過信してはいけません。このことを頭に入れて、日々の営業活動に取り組んでください。