既存顧客へのアフターフォローは重要です。製品を購入して頂いたあとでも、定期的にお客様のもとに足を運ぶ必要があります。そうすることで、お客様との関係が深まり、長期的な付き合いに発展していきます。
さらにアフターフォローでは、ある目的にそってヒヤリングすることで強力な営業ツールを入手することができます。それは、導入事例です。
商談中のお客様が知りたい情報は、決まりきった営業マンのセールストークではありません。実際に導入したときの効果です。そのため、他のお客様の導入事例は非常に有効な営業ツールとなります。
ここでは、既存顧客との信頼関係を深め、お客様の声を集める方法について話をします。
「第三者の声」を集めるヒヤリングのポイント
既存顧客に対しては、必ず製品の感想や効果を確認します。以下のようなポイントでヒヤリングすると、有効な「お客様の声」を手に入れることができます。
・購入を決めたポイント
・実際に使ってみた感想
・現状の使い方、どのようなな人が使っているか
・導入効果:購入前と後の変化について
導入効果を答えてもらうことで、お客様にその製品の価値を再認識してもらうことができます。お客様自身で口にしてもらうことで、製品バリューを自覚してもらうのです。さらに製品の評価が高まれば、営業マンに対する評価もあがります。
ヒヤリングによって、以下のようなお客様の声を収集することができます。
「○○さんのおかげで業務が早くなり、残業時間が大幅に減りました」
「このシステムを導入して売り上げが7%アップしました」
このような回答を提案書の1ページを使ってまとめると、非常に効果があります。その製品を検討している相手は、営業マンのセールストークよりも他人の感想やその効果を知りたがっているからです。
信頼性の高い強力な営業ツール
このときの導入事例は非常に有効な営業ツールとなります。例えば、新規開拓のアプローチでは、ゼロから信頼関係を構築する必要があります。
そこで、この「第三者の声」を利用します。あらかじめまとめておいたお客様の声を提示するのです。営業マン自身が説明するよりも、他人の行動を話したほうが信ぴょう性が高まるからです。
人は他人の行動を参考にして、自分の行動を判断しようとする傾向があります。これを、心理学で社会的証明の原理といいます。この心理が働くため、他のお客様の導入事例は「お客様の心に響く非常に強力な営業ツール」となるのです。
営業マンは、必ずしも自分の言葉で伝える必要はありません。「製品の良さ」がお客様に届けばよいのです。お客様の心理を考えて、既存顧客の声を有効に活用することを考えてください。
既存顧客へのヒヤリングを工夫することで、信頼を深めることができます。有効な営業ツールを手にいれて、営業予算の達成を目指してください。