営業マンは話すよりも「聞く」ほうが大切といわれます。
それは、お客様の話に真剣に耳を傾けることで、信頼関係を構築できるからです。
そして、「聞く」という行為を戦略的に行えば、短期間で信頼を構築できます。
ここでは、短期間で信頼を構築する聞く技術について解説します。
戦略的にお客様の話を「聞く」
人は自分が知っていることを話したがる傾向があります。
そして、他人に教えるという行為は、話し手の満足度を大いに高めます。これは、自分が教える立場に立つことで、知識がない相手よりも優越感をいだくためです。
この心理をうまく利用するのです。
たとえば、商談などでは、お客様の「自分の得意分野なので説明したい」というサインを見逃さないようにします。
このときは、自分が知っている知識や情報でも、わざと知らない振りをします。
つまり、「お客様に教えてもらう」という状況を意図的に作り出すのです。
得意な分野を話してもらい、お客様に機嫌よくなってもらいましょう。商談がスムーズに進む可能にが高まるためです。
他人に教えるという行為は、優越感があり満足度が高まる
さらに、提案を受ける立場であるお客様が、営業マンに教えることで自己肯定感が高まります。そうすることで、お客様に気分を良くしてもらうのです。
私のいたIT業界では、最新の知識を持っていることが重宝がられる傾向があります。この業界はまさに日進月歩で、次々に新しいテクノロジーが世の中にうまれてくるためです。
しかし、担当するお客様も企業のシステム部門の方が多く、当然、知識が豊富な人が多かったのです。
そこで、私はこのテクニックを使って戦略的に、「お客様に教えてもらい」良好な関係を構築していたのです。
営業は「聞く」ほうが大切、といわれる理由を考えてみよう!
営業マンは、負けるが勝ち
会話で大切なことは、相手に勝つことではありません。
「自分は、お客様よりも知識があるぞ」という気持ちで話している営業マンを見かけますが、たいていはダメ営業マンです。
たとえば、あなたもこのような経験をしたことはないでしょうか。
家電量販店に足を運ぶと、その製品担当者がすごい勢いで説明をしてきます。聞きたい情報でもないのに、持っている知識を得意気に披露してくるのです。
これは、「自分の知識を見せつけよう」とする考えがどこかにあるためです。
しかし、これでは会話が続きません。
必ず「上から目線」になってしまうからです。営業マンはどんな状況でも会話で勝とうとしてはいけません。
営業マンにとってコミュニケーションは、お客様と信頼関係を築くための手段です。自分が聞く立場にまわることが、いかにお客様の満足度を高めるかを理解しましょう。
わざと会話に負けて、信頼関係を築こう!