コミュニケーション学

他者意識:なぜ、あなたの「言いたいこと」は伝わらないのか

会話をしていて、言いたいことが伝わらないことがあります。自分では話したつもりなのに、相手が理解していないのです。なぜ、このようなスレ違いが起きるのでしょうか。

それは、相手の立場に立って会話をしていないからです。多くの人は、自分の都合で話をしています。自分が使い慣れた言葉を選び、自分の話しやすい順番で会話を進めています。

相手の視点にたって話をしないと、言いたいことは伝わりません。

人はそれぞれ個別の体と心を持っています。独自の体験をして、考え方も異なります。誰一人として、同じということはありません。「自分の考えていることは自分しか知らない」ということができます。

そのため、自分の意見や主張を伝えるためには、相手に分かってもらうための工夫が必要です。

相手の視点にたってから、どの言葉を使うか、どのように話を進めていくかを決めていくのです。このように、相手の立場になって考えることを「他者意識」といいます。

相手の立場を考慮することで話は伝わる

例えば、友人と付き合っていて、「あのときの話は、そういう意味で言っていたのか」というように、自分の捉え方が間違っていたことに気づく経験はないでしょうか。

友人同士の雑談では、あまり深く考えずに話すことがほとんどです。そのため、相手が理解しやすいよう会話をするという観点が抜けています。そのため、このような認識のズレが起こりやすいのです。

また、このようなスレ違いは、会社の中でもみることがでます。例えば、中間管理職からよく聞かれる、次のような言葉です。

「最近の若いヤツは、本当に何を考えているか分からない」

自分の中の常識と大きく食い違うために、若手社員の考え方が理解できないのです。その一方で、若い社員は次のように愚痴をこぼしています。

「課長が言うことは全然納得がいかない。考え方が古いのではないか」

自分の立場だけで物事を考えると、お互いが分かり合えることはありません。同じ会社で、同じ営業職をしていても、会社での役割や職務によって考えることは違います。

そのため、相手の視点にたち、どのように考えているかを推測したうえで、「言いたいこと」を伝えなければいけません。

相手によって話し方を変える

「相手の立場になって考える」といっても、他人を完全に理解することはできません。しかし、相手にあわせて話し方を変えることはできます。営業マンであれば、相手の職業や年齢、性格、価値観などにあわせてプレゼンを行う必要があります。

例えば、初めて空気清浄器を買おうとしているお客様がいます。その人に対して専門用語を並べ、技術的な説明をしても意味がありません。相手に知識がないために、言いたいことが伝わらないからです。

初めて空気清浄器を購入するお客様なので、基本的な機能から説明しないといけない」というように考える必要があります。最初に相手の立場にたってから、どのように話を進めていくかを決めなくてはいけません。

自分の「言いたいこと」を伝えるためには、相手に分かってもらうための工夫が必要です。相手の視点にたってから、どの言葉を使い、どの順序で話を進めていくかを考えていくのです。

お客様の視点で物事を捉えることの重要性を理解することで、あなたの言いたいことが伝わるようになります。