単純接触効果:お客様から声がかかる営業マンが身につけている習慣
初めて会ったお客様との距離を縮めるためには、会う回数を増やすことが最も効果的です。会う回数に比例して、お互いの親密度は高まっていくからです。これを心理学で、「単純接触効果」といいます。
例えば、テレビのCMで流れている曲です。ふと気がつくと、その曲を口ずさんでいたり、街中で耳にすると「あっ、あの曲だ」と思ったりすることはないでしょうか。これは、その曲があなたの好みだからという理由ではありません。
単純に何度も耳にしているため、あなたの頭の中に強く印象に残っているからです。そして、この心理的現象は、営業活動に大きな影響を与えているのです。
ここでは、単純接触効果を理解して、お客様から選ばれるためには何が必要かについて話をしていきます。
お客様から声がかかる理由
この単純接触効果は、営業活動において重要な鍵を握っています。お客様が営業マンを選ぶさいに、この心理効果が働いているからです。例えば、あるお客様のもとに3社の営業マンが出入りをしているとします。そして、それぞれの営業マンが訪問する回数は以下のとおりです。
・2回目 訪問
しかし、商談をおこなう前後に他のアプローチを入れることで、回数を4回に増やすことができます。例えば、以下のような方法です。
・1回目 電話でアポイント
・2回目 前日に訪問の再確認の電話
・3回目 訪問
・4回目 御礼のメールを送る
お客様とコンタクトをとる方法は、訪問して対面で会うことだけではありません。電話で会話をしたり、メールでやりとりしたりすることも、お客様と接触する活動です。このように、さまざまアプローチ手段を活用することで、接する回数を増やすことができます。
お客様から選ばれる営業マンは、意識してこの習慣を実践しているのです。商談の中身よりも、単純に接する回数を増やすことが、お客様との距離を縮める最短の手段なのです。
この単純接触効果による顧客心理を理解することで、お客様に声をかけてもらうためには何が必要かが見えてきます。