プレゼンテーションにおいて質疑応答は重要です。観衆を惹きつける話しができても、質問にうまく答えることができなければ説得力は弱まります。質疑応答はプレゼンを構成する重要な要素のひとつです。
また、本題の内容は事前に練習をすることができます。しかし、質疑応答に対する回答は準備することができません。そのため、プレゼンターの実力が露呈されます。
そこで、ここでは質疑応答を成功させるポイントについて話をしていきます。
質問内容を把握して全体に共有する
質疑応答は、質問者と発表者のやりとりではありません。質問者は聞き手の代表です。そのため、質問を全体に共有してから、全員に向けて回答するという進め方が必要です。
まず、質問者の内容をしっかりと把握するようにします。例えば、次のように質問者に確認をします。
「それは前半で説明したオプションサービスに対する質問ということでよろしいでしょうか」
「AプランとBプランの契約ではサポート内容にどのような違いがあるか、について説明すればよろしいでしょうか」
質問者はプレゼンターではないため、皆の前で話すことに対して準備をしていません。さらに、その場で感じた疑問を聞きたいため、考えがうまくまとまっていないことが多いです。そのため、必ず質問の意図を確認するようにしてください。
確認することで、その質問を分かりやすく聴衆に共有することになります。前述のとおり、質問者は聞き手の代表です。質問の内容を確認することで、聞き手の全員に周知させることができます。
このように、全体を意識して質疑応答を行うことで、聴衆の満足度を高めることができます。
プレゼンは全てコミュニケーションである
また質問者が発表しているときは、必ずアイコンタクトを取ります。相手が話をしているのに資料やメモを見ていてはいけません。発表者に対する質問であっても、基本はコミュニケーションです。
そのため、質問をしてくれた人に対してお礼をすることを忘れてはいけません。質問が終わったあとに、「ありがとうございます」と簡潔に伝えるようにしてください。
そして回答をした後で大切なことは、相手が納得しているかどうかを確認することです。あなたの回答が、相手が望んでいた答えであるとは限らないからです。一方的に答えて終わり、ということは絶対に止めてください。
このように考えると、質疑応答はコミュニケーションであるということができます。
質疑応答は、聞き手とのリアルタイムのやりとりです。そのため、事前に回答を準備したり、話し方のリハーサルをしたりすることができません。そのため、プレゼンターの実力が表面化しやすいパートであるということができます。
質疑応答はプレゼンテーションの重要な要素のひとつです。ここで解説した基本事項をおさえて、本番に臨むようにしてください。