プレゼンテーション

「二重敬語」や「曖昧な表現」をなくしてプレゼンテーションの成果を高める

プレゼンテーションでは、言葉使いにも注意を払う必要があります。特に気をつけたいのが敬語の使い方です。

ビジネスの基本である敬語を知らない営業マンの印象はよくありません。さらに、製品に対するイメージにも悪い影響を与えてしまいます。

そして、多くの営業マンが正しい敬語を使えていないというのが現実です。話す内容も重要ですが、営業マンは正しい言葉を使うことにも注意しなければいけません。

正しい敬語を理解する

特に営業マンに多い間違いが「二重敬語」です。二重敬語とは、語尾に謙譲語や尊敬語を必要以上につけてしまうものです。例えば、以下のような話し方です。

(誤) 「ご説明させていただければと思っております」

これは、「お客様に対して丁寧に話をしなければいけない」という思いが強いため敬語が重なっています。実際は、以下のとおりに語尾をまとめて問題ありません。

(正) 「ご説明いたします」

また、習慣的に婉曲な表現を使う営業マンも多いです。例えば、以下のような会話です。

(誤) 「お見積もりはこちらのようになっております」

これも不要な言葉が多いです。以下のような表現でビジネス会話として通じます。

(正)「お見積もりはこちらです」

このような言い回しはクセになっていることが多いため、十分に注意しないと気づくことができません。商談に同席した同僚に聞いてみたり、プレゼンを録音して確認したり工夫をしましょう。

営業マンの自信は言葉を通して相手に伝わる

また、話の中身に自信がないときに曖昧な表現をする人も多くいます。例えば、次のような話し方です。

「削減効果は3割近くと言うことができると思っています」

断定して説明することにリスクを感じて、つい曖昧な表現を重ねてしまうのです。このように文字にすると間違った表現であることが分かるのですが、実際に話している本人は気づかないものです。

実は、営業を始めた頃の私も、このような曖昧な話し方をしていました。それは、自分の営業スキルや知識に自信がなかったために、言い切ることが怖かったからです。

しかし、営業マンの自信は必ずお客様に伝わります。使う言葉や言い回し、表現方法などから、お客様は敏感に感じ取ることができるのです。

自信のない営業マンから、お客様は製品を買いたいとは思いません。これは、営業マンの印象がそのまま製品の印象に直結するからです。

曖昧な表現を一切排除して、言葉を言い切る勇気を持つことが大切です。私がお客様と話をするとき、常にこの2つを注意するようにしています。

プレゼンテーションでは、聞き手の心を動かして行動させることが目的です。必要のない遠慮や曖昧な表現は、「自信のなさ」となって相手に伝わります。これではプレゼンテーションの成果を期待することはできません。

言葉が相手に与える影響力は大きいです。ここで解説した内容を参考にして、自分の話し方を振り返るようにしてください。