営業・セールスを「学問」として体系的に学ぶ

営業職は自分なりの営業観(価値観)をもつ必要がある

営業とは、どういう職種でしょうか。「物を売る仕事」、「会社の売り上げをあげる仕事」という答えがあると思います。どれも正解であり、間違いではありません。その人によって答えは違うからです。営業マンの数ほど、その答えがあるといえます。

 

この質問に対する自分なりの答えを持っておくことが大切です。会社に企業理念があるように、営業マンも行動の指針を持つことで、ブレない行動をとることができます。

 

 顧客の願いを叶えて、その対価をもらう仕事
私の営業に対する持論は、「商品やサービスを通じて、お客様の願望を叶えること。その結果として対価を受け取り、自分の会社に貢献する仕事」です。

 

例えば、四人家族で乗れるワゴン車を探しにきたお客様がいます。販売員は、「お客様がどう使うのか」、「どのようなときに乗りたいのか」という願望を聞き出します。そして、お客様の要望にあった車種を提案します。例えば、以下の様なトークです。

 

「こちらのワゴン車であれば、後部座席が三人がけになっております。そのため、お母様が真ん中に座って子どもたちの面倒を見ることができます。小さいなお子様がいるお客様にピッタリの車です」

 

このように、最適な提案によってお客様の願いを叶えます。願いを叶えることができると感じれば、お客様はその車を契約します。それが営業としての売り上げ(対価)になるわけです。

 

 双方のバランスが大切である
「お客様は神様」という言葉があります。お客様がいなければビジネスが成り立ちませんので、この考えは間違いではありません。しかし、お客様の希望が叶えばいいのかというと、そうではありません。

 

例えば、お客様は少しでも安く物を買いたいと思っています。その願いを叶えるために、営業マンは値引きをすればよいのでしょうか。もちろん、そんなことはありません。営業マンは、自社に利益をもたらすという重要な役割をもっています。

 

そのため、顧客の要望を満たしながら、会社に利益で貢献するという二つの目標があります。このバランスをうまく保つことが営業マンに求められます。どちらか一方に偏っては、営業として成果を残すことができません。

 

例えば、自社の新製品がリリースされたとします。会社としては販売の拡大を行いたいため、各営業マンにノルマを与えます。会社の都合で、営業マンはアプローチを行わなければいけません。

 

このとき、新製品に関心があるお客様であれば問題ありません。しかし、何の興味もないお客様にとって、新製品の販売は会社の都合を押し付けているにすぎません。

 

当然、商談に発展することはありませんし、お客様との信頼関係を損ねる可能性もあります。そのため、「新製品を売りたい」という会社側と、「興味のない話は聞きたくない」というお客様の双方のバランスをとって対応する必要があります。

 

私が営業をおこなっていたときは、常にこのバランスを考えていました。お客様のためになる提案であっても、収益がうまれなければ意味がありません。だからといって、高額な商品を売り込めばいいということでもありません。

 

そこで私は、上記のように新製品を売り込むという状況になっても、お客様の都合を考えて行動をするようにしました。営業とは、「お客様の望みを叶えることで対価がもらえる仕事」という自分なりの価値観が根底にあったからです。

 

このように、自分なりの営業観を持つことで行動の指針ができます。あなたも「営業とは何か」を真剣に考えて、日々の営業活動に取り組むようにしてください。

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