新規顧客へのアプローチで、大きな壁となるのが既存の業者です。法人顧客であれば、複数の取引先があることも少なくありません。必ず競合会社がいることになります。
しかし、ある工夫をすることで、簡単に他の業者から一歩抜け出すことができます。それは、自分の立ち位置をズラすことです。
他の業者と横並びになるのではなく、お客様側の立場に入り込んで提案を行ないます。そうすると短期間で信頼関係を構築でき、新規開拓の成果を高めることができます。
製品ではなく、製品の選定基準を提案する
商談では提案を行なうのではなく、製品を選ぶポイントをアドバイスしなければいけません。相手の視点にたって、一緒に製品を選ぶという感覚です。そうすることで、「自分と同じ立場で意見を言ってくれる営業マン」というイメージを作り上げることができます。
例えば、以下のような話し方です。
「コピー機は長い期間使うものです。機能だけでなく耐久性も視野にいれましょう」
「今の業務ではスキャナー機能は必要ありませんね。同じ業界のユーザー様も基本機能だけが付いている機種を選んでいます」
さらに、製品を選定するまでの過程をサポートすることを提案します。次のようなアプローチが非常に効果的です。
「他社の製品特徴も把握しております。お客様にとって最適な機種を選ぶお手伝いをさせてください」
つまり、お客様側の立ち位置に入り込むようにします。「選ばれる側」から「選ぶ側」に立つのです。
・お客様側の立場に入り込む
さらに、自社と他社製品をいくつか選び、比較資料を作ることがとても有効です。そこには、お客様の立場にたってメリット・デメリットを記載します。お客様が選定するための資料を、あなたが代わって作るのです。
この際に注意するべき点があります。それは、あくまでも公平な立場で製品比較をおこなうことです。あからさまに自社製品を有利に評価していれば、ただの売り込みにしか映りません。かえって信用を失うことになります。
お客様側の視点にたった提案により、パートナーという存在になることができます。そうなれば、その提案であなたの製品が選ばれることは間違いありません。万が一、選ばれなかったとしても、大きな信頼を築くことができます。
このように、相手の視点にたった提案をおこなうことで、短期間で信用を勝ち取ることができます。そのため、他の業者と取引をしている新規の見込み客に対して、非常に有効なアプローチ手法です。
競合会社と争うことだけを考えてはいけません。自分の見せ方を変えるだけで、その他大勢から一歩抜け出すことができます。
この思考を身につけて、新規顧客への戦略的なアプローチ方法を考えてみてください。