お客様が買うつもりでいたのに、提案すると断られることがあります。それは、営業マンの製品に対する想いが影響しています。
営業マン自身が製品の良さを感じていなければ、積極的な提案をおこなえません。その想いがお客様に伝わり、断られてしまうのです。
そして、自分で扱っている商品やサービスを好きになると、営業がうまく回り始めます。肯定的な気持ちが自然とお客様に伝わるからです。
そこで、ここでは営業マンが扱う製品を好きになるコツについて話をします。
製品の良さを知るのは営業マンの基本
ダメ営業マンは、売れない理由を製品のせいにします。そのため、次のような思考で営業を行っています。
「こんな製品が売れるわけがない」
「この商品のどこがいいのだろう」
これが売れない原因を作っているのです。何のメリットもない製品というのはこの世の中に存在しません。何の役にも立たないものが、商品として開発されることはないからです。必ず人にとって何かしらの価値があります。
つまり、製品に価値がないのではなく、あなたにそれが見えていないだけです。営業マンが「製品の良さ」を理解していなければ、お客様に伝えることはできません。
これは、自社の製品を知らないことが原因です。売れない営業マンであるほど、製品を勉強していません。だから、あなたの提案は断られるのです。
製品に対する好意は必ず相手に伝わる
営業マンの製品に対する想いは、お客様に必ず届きます。それは言葉だけではなく、声のトーンや顔の表情、その人の全体の雰因気から伝わるのです。
例えば、友人が新しくオープンしたラーメン店に行ったとします。そして、「新しくできたラーメン屋さん行ったけど、味噌ラーメンがすごく美味しかった」という感想を聞きます。
このとき、話の内容は非常に単純なものです。ラーメンの味や特徴などの詳細な情報には一切触れていません。しかし、友人の嬉しそうな表情や、いつもと違うトーンで話している様子から、「美味しかった」ことが伝わってくるのです。
これと同じように、営業マンは自社製品を好きになると提案活動において有利です。しかし、どうしても興味が持てないこともあります。例えば、痩せている人にとってダイエット器具は全く関心がないでしょう。
このような場合であっても、好意を持てるようになるコツがあります。それは、製品のメリットを覚えて、とにかく数多くのお客様に伝えることです。そうすると、そのメリットを聞いて喜ぶ人が出てきます。それは、そのお客様が望んでいる製品と合致したからです。
お客様が喜ぶ顔を何度も見ているうちに、自分もその製品を好きになります。お客様の製品に対する「好意」が営業マンに感化するのです。そして、「自分が思っていたよりも、この製品は世の中にニーズがある」と気づくことができます。
自分が扱う製品が好きになれば、商談はうまく進みます。あなたの製品に対する好意は、必ず相手に伝わるからです。
「製品の良さを知る」という営業マンの基本が、営業成績に与える影響をしっかりと理解する必要があります。