営業として成長するためには、仕事以外の時間で勉強に取り組まなければいけません。ただ単に日々の仕事をこなしているだけでは、能力は向上しないからです。
例えば、週末に講座やセミナーに参加したり、本や専門誌を読んで専門知識を学んだりする必要があります。
しかし、このような自己啓発に取り組むときに、注意しなければいけないことがあります。それが、ドリームキラーの存在です。
ドリームキラーとは、他人の夢や目標達成を邪魔する人のことを言います。ドリーム(夢)をキラー(殺す人)という意味になります。
例えば、英語を勉強するために留学を考えている人がいるとします。この人に対して「留学しても英語を話せるようになるとは限らない」というようなことを言う人です。夢に向かって進もうとしている人にとって邪魔になる存在です。
スキルアップに取り組んでいくとき、このドリームキラーとどうのように接するかは重要です。そこで、ここではドリームキラーへの対処法とその心構えについて解説していきます。
ドリームキラーは相手にしてはいけない
ドリームキラーとの接し方は、とてもシンプルです。それは、一切の接触を断つという方法です。その人がドリームキラーと分かったのなら、二度と口を聞かないぐらいの心構えが必要です。
なぜなら、ドリームキラーの存在は目標達成の大きな弊害になるからです。
例えば、起業を考えていることを周囲の人間に話すとします。そうすると、起業を辞めさせようと必ず否定的なことを言ってくるのです。例えば、次のような内容です。
「起業なんか無理だろう。そんなに世の中は甘くない」
「今の会社に居たほうが良い。起業してもほとんどの人が失敗しているのだぞ」
このように、本人のやる気を削ぐようなことを言います。しかし、このような発言を決して真に受けてはいけません。自分のモチベーションが下がるだけだからです。
そのため、相手がドリームキラーだと分かったら、その人に近づいてはいけません。他愛もないアドバイスをしてくる他人よりも、自分の夢を大切にしてください。
ドリームキラーの本質と正しい対処法
それでは、なぜドリームキラーは、このような発言をするのでしょうか。それは、人間の潜在的な意識が関係しているのです。
人間は基本的に自分と同じような人物を好みます。そのため、自分の周囲にいる友人が夢を叶えて変わってしまうことを無意識に嫌うのです。そのため、本人の夢を邪魔するような発言をしてしまうのです。
とくにサラリーマンはこの傾向が強いです。サラリーマンは周囲の人間に合わせながら仕事を進めていくのが基本です。そのため、「周囲の人間と同じでなければいけない」という気持ちが強いのです。
そのため、同期入社の同僚が自分よりも先に出世したりすると、本能的にそれを嫌い、その同僚を妬んだりするのです。
また、本人のことを想っていても、結果としてドリームキラーの発言になってしまうこともあります。分かりやすい例が、自分の子供に対する両親のアドバイスです。
例えば、自分の息子がプロミュージシャンの夢を追いかけるため、会社員を辞めようと考えていたとします。それを聞くと両親は、必ず反対します。
なぜなら、両親には「自分の子供には失敗した人生を送って欲しくない」という気持ちがあるからです。いわえる、親心であり、息子の夢を邪魔しようとしている訳ではありません。
このように、本人のことを想っていても、結果としてドリームキラーの発言になってしまうケースも存在するのです。
ドリームキラーは必ず現れる壁
私がIT業界で法人営業を行なっていたときの話です。思うような成果をあげることができなかった私は、土日の時間を使って無料で参加できる企業研修に参加していました。そのことを知った同僚は、茶化すようにこう言ってきたのです。
「へえ、休みの日に研修なんかに行っているのだ」
休日の日に真面目に研修に参加している私を小馬鹿にするような発言でした。それを聞いた私は、「研修に参加しているのは自分だけか」という想いがうまれ、参加するのを辞めようと考えました。
しかし、私は営業成績が徐々に伸びはじめていたこともあり、そのままスキルアップを続けたのです。その結果、私は大きく成長し、社内でトップの成績をおさめるまでになったのです。
このように、自分に近い人間ほど、あなたが夢を叶えることを嫌い、それを邪魔する発言をしてきます。見方を変えると、あなたがそのような発言を受けるということは、あなたが変わり始めている証拠でもあります。
つまり、自分の目標を達成する過程では、ドリームキラーは必ず表れるのです。
これを認識することで、ここで解説したドリームキラーの対処法を正しく理解することができます。
ドリームキラーには一切耳を貸してはいけません。たとえ、両親のアドバイスであっても、自分の夢を優先させなければいけません。これを徹底できる人だけが目標を達成できるのです。