複数人のお客様と名刺交換をしたときの有効な商談の進め方
営業活動で商談を行っていると、複数のお客様と名刺交換を行うことがあります。特に法人営業であれば、企業の担当者が何名も打ち合わせに顔を出すことがあります。
ただ、複数の担当者と名刺を交換したとき、その場で顔と名前を覚えるのは難しいです。さらに、役職などの上下関係を一度に把握することは簡単ではありません。
しかし、これらの基本事項を頭に入れておかないと、提案を進めていくことは出来ません。そこで、数のお客様と名刺交換をしたときの商談の進め方について解説します。
名刺を見ながら会話を行なう
複数のお客様と名刺交換をしたときは、名刺を相手の席順に合わせて机のうえに並べておくようにします。これにより、お客様の顔と名前を一致させることができます。
初対面の商談であれば、名刺を並べておくことは失礼にはあたりません。そして、その名刺を見ながらお客様と会話をすれば良いのです。
このとき、名前だけではなく、役職を見ながら打ち合わせを進めていきます。そうすることで、お客様側の上下関係が把握できます。これにより、的確な人物にヒヤリングを行うことができます。
例えば、プロジェクトの予算を確認したいとします。このとき、一番下の役職の担当者に聞いても明確な答えが返ってくることは少ないです。なぜなら、役職が上位の人がプロジェクトの責任者であることが多く、把握していないことが多いからです。
つまり、役職を見て一番上の方に向かって予算の確認を行えば良いのです。このように、名刺を並べておきながら商談を進めることで、的確なキーマンと会話することができるようになります。
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役職を見ながら戦略的に商談を進める
私がIT業界で営業をやっていたときの話です。お客様との打ち合わせでは、技術的な議論が中心になることがほとんどでした。そのため、営業の他に技術担当と一緒に訪問することが多かったのです。
これは、お客様側でも同様でした。例えば、総務部にシステムを導入するというプロジェクトがあるとします。このとき、総務部とシステム部門の担当者が打ち合わせには参加してくるのです。
そのため、打ち合わせに7〜8名の人数が集まることも珍しいことではありませんでした。そして、初対面のときの商談では、前述のとおり私は名刺を目の前に並べながら話を進めていたのです。
そして、私は名刺に書かれた役職を見て、一番うえの担当者へ必ず一つの質問をすることを習慣としていました。それは、プロジェクトにおけるリーダーを確認することです。例えば、次のような質問です。
「今回のプロジェクトのリーダーは〇〇様でよろしいでしょうか」
企業で進めているプロジェクトには、必ずリーダーが存在します。このリーダーは決裁者や稟議担当者であることが多いです。つまり、商談の鍵を握るキーマンなのです。
商談の早い段階でキーマンをおさえた方が、商談を進めやすくなることは言うまでもありません。そのため、私は並べた名刺の中で最も役職が高い人に対して、このような質問をしていたのです。
最も役職が高い人に聞けば失礼にはなりません。たとえ間違っていても、正しいリーダーは誰かを教えてくれるだけです。ただ、役職が低い人に聞いてしまっては、一番上の役職の方の面目が立たくなってしまいます。
このように、複数のお客様と名刺交換を行ったとき、相手の席順に合わせて並べておくことは効果的です。一度に覚えることができない名前も、名刺を確認することで呼び間違えるのを防ぐことができます。
さらに、役職を見て上下関係を確認することで、適切なお客様にアプローチすることができます。商談を有利に進めるためにも、この習慣を取り入れるようにしてください。
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