働き方改革によって政府は、副業や兼業を推奨するようになりました。このニュースを聞いて、あなたも副業に対する関心が高まっているのではないでしょうか。
しかし、どのように副業を始めたら良いのか、分からないですよね。そもそも、なぜ政府は副業を勧めているのでしょうか。
そこで、ここでは働き方改革における副業と兼業の位置づけについて解説していきます。
また、副業の始め方や営業職におすすめの副業も紹介していきますので、ぜひ参考にしていください。
副業解禁はいつから?
まず、政府が働き方改革で推奨している「副業・兼業」について理解していきたいと思います。
政府が副業を勧める理由や背景などを理解することで、副業に対する理解度がより深まるからです。
具体的に政府は、「働き方改革実行計画」のなかで柔軟な働き方を実現するために副業や兼業が有効であると主張しています。
副業や兼業は、新たな技術の開発、オープンイノベーションや起業の手段、 第2の人生の準備として有効。
※引用 首相官邸「働き方改革実行計画」より
副業を推奨する理由
それでは、なぜ政府は副業や兼業を勧めているのでしょうか。その背景には、少子高齢化や人工減少による日本の労働力不足があります。
この労働力不足を解消するために、政府は働き方改革を進めています。その中で政府は、柔軟な働き方の実現に向けて法改正や様々な施策に取り組んでいます。
そのうちの一つが、この副業や兼業の推奨なのです。
まずは、この基本をしっかりと理解しましょう。
人口減少による労働力不足 → 対策が必要 → 柔軟な働き方の実現:副業や兼業の推奨
副業元年は2018年
それでは、副業解禁はいつからなのでしょうか。一般的には、2018年が「副業元年」と呼ばれています。
その理由は、2018年1月に厚生労働省が「モデル就業規則」の文書を、副業推奨の内容に改定したからです。
モデル就業規則とは、厚生労働省が就業規則の見本として公開している文書です。日本の各企業は、このモデル就業規則を元に、自社の就業規則を作成しているのです。
2018年1月におけるモデル就業規則の改定のポイントは、以下の2つです。
「労働者の遵守事項」(第11条)の規定から、「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。」という文書が削除される。
「副業・兼業」(第14章)の規定が新設され、「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。」と規定される。
※引用 厚生労働省「モデル就業規則」より
この2点の改定内容を見れば、明らかに副業が「禁止」から「推奨」に変わっていることが分かりますよね。
政府が本気で「副業・兼業」の推進に取り組んでいることが理解できると思います。
このモデル就業規則の改定を機に、副業に対する関心が高まったり、一部の大企業が副業を容認し始たりしました。
そのため、2018年が副業元年と呼ばれているのです。
モデル就業規則における副業の位置づけをまとめると、次のようになります。
◯今まで
「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。」 副業禁止
◯2018年の改定後
「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。」 副業推奨
ここでのポイントは、モデル就業規則が「副業推奨」の内容に変わっただけであって、具体的な法律が改正された訳ではない点です。
副業解禁という言葉を良く耳にしますが、法的な拘束力が働いている訳ではないこと認識しておきましょう。
正しい副業の始め方
さて、ここまで政府が副業を推奨する理由について解説してきました。
どのような背景があり、そして、具体的に政府が何を変えたのかが理解できたのではないでしょうか。
そこで、ここからは正しい副業のはじめ方を3つのステップで解説していきます。
ステップ1、就業規則の確認
副業を始めるにあたって、最初にやるべきことが就業規則を確認することです。自分の会社が副業を認めているのかを必ず確認しましょう。
もちろん、認められていないのに、副業を始めるのは絶対にNGです。
会社に副業がバレてしまうと、減給などの罰則を受けることもあります。会社に勤めている以上は、絶対に就業規則のルールは守りましょう。
ステップ2、副業を始める目的を明確にする
就業規則で副業が認められていれば、次のステップは副業を始める目的を明確にすることです。なぜ自分は副業を始めるのかを真剣に考えてみてください。
なぜなら、目的が明確でないと、長続きしないからです。
もちろん、目的は人それぞれですので、どのような内容であっても構いません。例えば、「個人のスキルを試したい」「お小遣いを稼ぎたい」という理由で問題ないのです。
ステップ3、自分にあった副業を見つける
そして、最後のステップが、自分にあった副業を見つけ、実際に働き始めることです。
ポイントは、自分にあった副業を見つけることです。
例えば、エンジニアとして働いているのであれば、そのスキルを活かしてプログラミングやWebサイト構築などを個人で請け負うことができるでしょう。
実際に、私の知人には本業でWebエンジニアとして企業で働きながら、個人としてクラウドソーシングで案件を受注し、副業で稼いでいる人もいます。
営業職におすすめの副業とは
それでは、営業マンに最適な副業とは何でしょうか。
ここからは、営業職におすすめの副業について解説していきます。
本業に関連する副業
最初におすすめするのが、本業に関連する副業です。先ほどの、Webエンジニアの例のように、本業の延長線上で働くことができる副業です。
これであれば、本業で得た知識やスキルを最大限に活かすことができます。
とくに副業は、本業以外の限られた時間内で働くのが基本です。そのような観点でみても、本業に関連した副業が最も効率が良いのです。
自分の仕事のスキルに自信を持っており、兼業によって更に磨きをかけたいという向上心の高い人におすすめの働き方です。
本業に関連しない副業
これとは逆に、本業に関連しない副業を始めるのもおすすめです。自分の本業以外に、興味や関心がある分野で働くことができる副業です。
本業とは異なった分野の仕事に就くことで、自分の視野を広め、ビジネスにおける可能性を広げることができます。
例えば、副業として始めた仕事に対する「自分の適性」に気づき、その分野に転職、もしくは起業というようなケースも考えられます。
実際に私自身も、本業で営業職として働きながら、個人で勉強を続けたのちに、コンサルタントとして独立しています。
好奇心が旺盛で、自分が経験したことがない分野にチャレンジしてみたいという営業マンにおすすめの働き方です。
副業解禁は自分を変えるチャンス
さて、ここでは働き方改革における副業・兼業の推奨について解説してきました。あなたも早速、副業を始めてみたくなったのではないでしょうか。
副業に取り組むことは、自分の視野を広めスキルを高めるチャンスです。
そのため、単なるお小遣い稼ぎで終わらせるのは、非常にもったいないのです。
私がおすすめするのが、自分の得意分野や人生を変えるきっかけを見つけるために副業を活用するという捉え方です。
政府が副業を推奨する背景などを理解したうえで、自分にあった副業を見つけ、ぜひ副業にチャレンジしてみてください。