いつも遅くまで残業している人と、定時退社して自分の時間を楽しんでいる営業マンがいます。この両者の違いは一体どこから生まれるのでしょうか。
それは、労働時間の短縮化を真剣に考えているかどうかの違いです。
仕事が速く、残業をしない営業マンは、仕事における様々な動作の短縮化に取り組んでいます。時間をかけずに仕事を進めるために努力をしているのです。
そして、仕事が速い営業マンほど、成績は良好です。アクションが速いほうがお客様の満足度は高まりますので、当然、成績は自然と伸びていくのです。
そこで、ここでは営業の労働時間を短縮するための具体的な取り組みについて解説していきます。
小さな工夫の積み重ね
営業活動における様々な動作には、より短時間で効率的に行う方法があります。例えば、パソコンのキーボード操作です。キーボードの打ち方には、正しい手のフォームや指使いがあります。
これをマスターすることで、素早く正確に、そして無駄な力を使うことなく文字を入力することができます。キーボードというのは、そのように設計されているのです。
このキーボードの正しい指使いを身につけるには、時間をかけてトレーニングする必要があります。ただ、一度身につけてしまえば、それ以降のキーボード入力を短時間で正確に行うことができるようになります。
多くの人は、「キーボード入力にかかる時間」を、わずかな時間だからといって軽く考えています。そのため、独自のフォームや指使いでキーボード操作を行なっているのです。しかし、正しいフォームで入力するよりも時間がかかり、非効率であることに気がつかなければいけません。
ひとつ一つの動作にかかる時間はわずかですが、その積み重ねが大きな差となって現れるのです。
また、キーボード操作と同様に、時間の短縮に繋がるのが「ショートカット操作」です。ショートカット操作とは、マウスを使わずにキーボードを使ってパソコンソフトを動かすことです。
例えば、Windowsのエクセルを保存するときは、マウスで保存ボタンをクリックする必要があります。この操作の代わりに、キーボードの「Ctrl」と「S」キーを押すことで同様に保存することができます。これが、ショートカット操作です。
このショートカット操作を覚えることで、マウスに手を置いて操作を行うよりも短時間で済ませることができます。
このショートカット操作もキーボード入力と同様に、ひとつ一つの動作にかかる時間はわずかです。しかし、この時間を短縮することで、全体として多くの時間を短縮することができるのです。
このような、時間の短縮に繋がる基本操作は徹底的に身につけるようにして下さい。その工夫や努力が労働時間の差となって現れることを理解しなければいけません。
時間の短縮のために「時間」を使う
私がIT業界で営業を行なっていたときの話です。私は独学でパソコンを学んだため、キーボード操作は全くの我流でした。そのため、長時間パソコンを操作していると、手首が非常に疲れてくるのです。
疲れてくると思うようにパソコン入力ができず、非常に効率が悪かったのです。
そこで、私は正しいキーボード入力のフォームを身につけるため、タイピングソフトを購入したのです。タイピングソフトとは、正しいキーボードの入力操作を身につけるためのトレーニングをパソコンで行えるソフトです。
例えば、左手の人差し指は「F」キー、右手の人差し指は「J」キーに置くのが正しいフォームというようなキーボード操作の基本です。
私は独自のフォームで入力を行なっていたために、正しいフォームを身につけるのに苦労しました。しかし、2週間ほどタイピングソフトで練習すると、正しい指使いで操作できるようになったのです。
2週間のトレーニングというと、「大変な努力をしなければならない」と多くの人が感じると思います。ただ、一度身につけてしまえば、それ以降のキーボード操作時間を短縮することができるのです。長期的に考えれば、効率的であることは言うまでもありません。
日々の仕事にかかる時間を短縮するために「時間」を使うのです。
このような工夫や努力の積み重ねが労働時間の差となって現れます。仕事ができる営業マンほど、ひとつ一つの作業のスピードアップを真剣に考えているのです。この事実を知ることで、あなたの残業時間を減らし成果を高めるために何が必要かを理解することができます。