ビジネスメールでは、必ず「署名」を設定します。メールを受け取った人に、会社名、所属部署、連絡先などを知らせるためです。そのため、相手にあわせてその内容を登録しておく必要があります。
例えば、社内の人間としかやりとりを行わないのに、会社情報を載せても意味がありません。それでは、営業マンの署名には、どんな情報を盛り込むべきでしょうか。
ここでは、売り上げにつながる営業マンの署名について話をしていきます。
商談の機会を逃さないメールの署名とは
まず、何のために署名を入れるかを考えます。署名を設定する目的は、メールを受け取った相手が、自分に連絡を入れやすいようにすることです。そのため、メールの文末に署名を入れておくのです。
例えば、送られてきた見積もりに対して、さらなる値引きの交渉をしたいときがあります。そのようなときは、メールよりも電話が適しています。署名に連絡先の記載がなければ、わざわざ名刺を探して確認することになります。
この手間を省くのが署名です。もし、数社に相見積もりしているときに、連絡先の確認に手間がかかるようだと、後回しにされたり、最悪の場合はその場で外されたりしてしまう可能性もあります。
「一番安いわけでもないし、一社ぐらい外してもいいか……」ということで、早々にチャンスを逃してしまうことになります。
そのため、「お客様がすぐに連絡をとれる環境」を用意しておきます。これが営業マンに求められる署名です。商談の機会を逃さないためにも、正しい設定をする必要があります。
それでは、営業マンの署名には、どんな情報を載せておくべきでしょうか。以下に基本要素をあげて、それぞれ解説していきます。
正式な会社名(株式会社まで記載)
例えば、お客様や取引先などが、書類に記載するために正式な会社名を知りたいことがあります。前株か後株か、忘れてしまうことはよくあります。そのようなことも想定して、しっかりと正式な社名を記載しておきます。
郵便番号と住所
意外と漏れていることが多いのが、郵便番号です。納品書や契約書など、紙の媒体でやりとりをおこなうことは多いです。そこで相手の住所を確認する必要が出てきます。このとき、郵便番号がなければ手配できません。
もし署名に記載がない場合、「お客様にネットで検索させてしまう」という手間をかけることになります。そうならないためにも、しっかりと郵便番号と住所を登録しておきます。
代表電話、もしくは直通電話とFAX番号
代表の電話番号はお客様が一番知りたい情報です。直通電話は、通話中のときは繋がりません。初めてかけるお客様であれば、「番号自体が間違っているのでは」と不安になることがあります。
そこで、必ず繋がる代表番号を記載しておきます。そうすることで、お客様に余計な心配をかけることがありません。さらに、その電話を受けた同僚からの伝言により、あなたから折り返すことで確実にコンタクトが取れます。
また、携帯電話を記載するかどうかを悩む人は多いです。いわゆる個人情報にあたるからです。しかし、営業マンは必ず記載しておくべきです。
お客様は、すぐに営業マンと連絡が取りたいときがあります。携帯番号を載せておくことで、いつでも会話ができる関係にしておきます。「外出中でも電話が繋がる」、という状態が信頼を与えます。
このように、「署名」の内容は、営業の成果に大きな影響を与えます。
営業マンのメールの相手は、大切なお客様です。「お客様に何を伝えるべきか」という基本的な視点で考えて、営業マンは署名を設定する必要があります。