成績があがらない営業マンほど、懸命に仕事を頑張っています。日々、誰よりも遅くまで残業をして、社内の飲み会には必ず顔を出しています。多くの時間を仕事に捧げているのに、一向に成果があがりません。
これは、力の入れどころが間違っていることに原因があります。営業マンとして頑張る対象をはき違えているのです。これについて、以下の動画講義で解説しています。
サラリーマン思考から抜け出すことから始まる
なぜ、頑張っているのに数字を達成できないのでしょうか。その原因のひとつに、日本のサラリーマン文化の体質があります。それは、個人の成果よりも、周囲の人間と協調して働くことが評価されるという傾向です。
「組織でうまく働くこと」と「仕事で成果をあげること」は別です。しかし、多くの営業マンは、会社員として当たり障りのない存在でいることに労力を使います。この思考こそが、あなたの営業成績があがらない原因になっているのです。
例えば、残業です。サラリーマンは、なぜか遅くまで残業することが評価されます。そして、数字があがらない営業マンであるほど、残業が多いのも事実です。
多くの場合、上司がまだ働いているために帰ることができないだけか、残業代が欲しいために残っているだけです。毎日、多くの時間を削って「空残業」を行っているため、非常に無理をしています。そのため、自分では頑張っている気になるのです。
さらに、アフターファイブの飲み会も同様です。直属の上司や同僚から誘われれば、迷わず参加します。これは、周囲から仲間外れにされるのを恐れているからです。自分の本心ではなく、上司や同僚に合わせて行動しているため、仕事を頑張っているつもりになります。
このように、仕事の成果に直結しない「組織でうまく働くこと」に多くの労力を使うのがサラリーマン特有の考え方です。このようなサラリーマン思考から抜け出すことが、あなたの成績をあげるための第一歩になります。
「仕事で成果をあげること」と真剣に向き合う
入社して3年目までは、私もサラリーマン思考で仕事をしていました。月の残業は80時間を超え、週に2~3回は深夜タクシーで帰宅していました。社内で飲み会があれば、気が乗らなくても顔を出すようにしていました。
しかし、一度も予算を達成したことはありませんでした。自分では頑張っているつもりなのに、成績があがらず苦しんでいたのです。そこで私は、どうしたら成績があがるのかを真剣に考えました。
そして、営業としての能力をあげることを決意したのです。毎朝、早起きをして出社前の1時間、営業の書籍を読んで基本を学びました。さらに、苦手意識のあったコミュニケーションを克服するため、ビジネススクールに通い始めました。
朝早く起きるために、付き合い残業を止めて早く帰宅するようにしました。ビジネススクールの授業がある日は、定時で退社していました。残業も飲み会も、極端に減らしたのです。
そして私は、入社4年目で初めて予算を達成することができました。
これは、多くの本を読んで営業の基礎知識が身につき、スクールに通ってコミュニケーションに自信が持てるようになったからです。日々の営業活動を行う中で、明らかにその効果を実感できました。それ以降、私は安定して営業成績を残せるようになります。
これは営業として、「仕事で成果をあげること」を真剣に考え、その努力を続けてきたからです。営業マンとして正しい「頑張り」を続けた結果なのです。
営業マンは本来の義務から逃げてはいけません。「自分にとって本当に必要なことは何か」を真剣に考えて、正しい努力を行わなければいけません。