営業・セールスを「学問」として体系的に学ぶ

プロセス思考:全体をステップごとに捉えて解決策を導き出す技法

 

問題に対処するとき、初めから最終結論を見つけようとしても上手くいきません。ビジネスは幾つかの要因が重なりあっていることが多く、全体を捉えるだけでは解決策にたどり着けないからです。

 

そこで、有効になるのが、「プロセス思考」です。プロセス思考とは、物事を順序立てて一つひとつ考えていく手法です。

 

ここでは、プロセス思考により問題の原因を特定するスキルについて解説していきます。

 

 全体をプロセスで把握する
例えば、新人営業マンです。入社して早々に、先輩や上司と同じように目標の契約数を与えられたとします。

 

しかし、周囲の先輩が軽々と契約を獲ってくるのを見ると、「一体どうやっているのだ」と考え込んでしまいます。そのため、何から手を付けていいか分からなくなります。

 

そこで、目標に達するまの道のりを、ステップに分けて考えるのです。お客様にコンタクトをとってから、クロージングに至るまでに必要な行動をプロセスごとに分解します。例えば、以下の4つに分ける事ができます。

 

1、アポイントの取得
2、ヒヤリング
3、提案
4、クロージング

 

これにより、目標までの道のりをイメージできるようになります。最初はアポイントを取得することに注力すれば良いことが理解できます。あとは、ステップごとに発生した課題に対処していけば良いのです。

 

このように、全体の仕事の流れをプロセスで把握することで、やるべき行動が明確になります。

 

 各プロセスに注目することが解決に繋がる
例えば、私はインターネットのADSL回線の電話営業をやっていました。このとき、申し込みをしたお客様から、「開通までに時間がかかりすぎる」というクレームがとても多かったです。

 

ただ、業務における各プロセスにおいて細かくデータを集計していたので、容易に原因を特定することができたのです。

 

具体的に説明していきます。まず、お客様が申し込みをしてから、ADSLが開通するまでのプロセスは、以下の4つに分ける事ができます。

 

1、サービス申し込みの受付
2、NTTに回線利用の申請を行う
3、NTT局舎の開通工事を行う
4、お客様の宅内工事を行う

 

そして、各項目ごとの業務処理状況を、日時単位で集計していたのです。例えば、次のようなデータになります。

 

プロセス 発生件数 完了件数 進捗率

1、申し込みの受付

180

170

94%

2、NTT回線利用の申請

170

120

71%

3、NTT局舎の開通工事

120

117

98%

4、お客様の宅内工事

117

112

96%

 

この表から、「NTTに回線利用の申請を行う」の作業完了件数が少ないことに気づきます。そこで、このプロセスにおける業務状況の中身を詳しく調べていくのです。

 

詳細を調査したところ、「ADSLの申込者」と「NTT電話回線の契約者」が違っていることが原因で、オーダーが正常に処理されていないケースが多いことが判明したのです。

 

申込者の多くは、ネットを自宅で使いたいという10〜20代のお客様です。ただ、電話回線は20歳以上でないと契約できないため、親の名義になっているのが通常です。そのため、申し込み者との名義の不一致が発生していたのです。

 

問題の原因が分かれば、その対策を取ればよいだけです。このときは、ADSL申し込み者に対して、必ず電話回線の名義を確認させるという作業を追加しました。これにより、「NTTに回線利用の申請を行う」のプロセスの進捗は改善されたのです。

 

このように、全体をプロセスごとに分けて、各項目を詳しく見ていくことで、問題の原因を特定しやすくなります。

 

ビジネスでは、最初から解決策を見つけることはできません。問題の原因は複雑な事が多く、全体を捉えるだけでは解決策にたどり着くことができないからです。ここで解説したプロセス思考を身につけて、問題解決のスキルを身につけてください。


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