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ホールパート法:論理的に話を進めるプレゼンテーションの基本を学ぶ

 

プレゼンテーションの進め方には、いくつかのフレームワークがあります。フレームワークとは「枠組み」という意味で、話の進め方のフォーマットだと考えてください。

 

このフレームワークに充てはめて話を進めることで、プレゼンテーションの効果を高めることができます。

 

そこで、ここでは論理的に相手に話を伝えるホールパート法について解説していきます。

 

 全体が明確になることで話が伝わる
ホールパート法とは、最初に話の全体像「Whole」を伝えてから、話の各部分「part」を説明していく方法です。冒頭で全体像を伝えることで、聞き手は話を整理しやすくなります。

 

さらに、各部分を説明した後に、もう一度結論を話します。最も伝えたいことを繰り返すことで、提案の訴求力を高めることができます。

 

これを図にすると、 以下のようになります。

 

ホールパート法:論理的に話を進めるプレゼンテーションの基本を学ぶ

 

それでは、具体的なプレゼンテーションの例をあげて説明します。まずは、フレームワークを使わないで話を進めた場合です。

 

「今回は、弊社の新製品である最新のコピー機を紹介します。この製品は印刷速度が従来よちも大幅に向上しております。そのため、月末の忙しい時期であっても……」

 

「印刷速度も大切だけれども、年間のコスト削減が弊社の課題なのですが」

 

「はい、コスト削減も可能です。年間コストに関しては、この後に説明させて頂きます」

 

このように、お客様の質問によって、話が中断してしまうことがあります。これは、話の全体像が見えないため、お客様が感じたことをその場で質問してしまうのです。あなたもこのような経験をしたことはないでしょうか。

 

これは、プレゼンテーションで「何を話すか」をお客様に伝えていないことに原因あります。話の全体像が見えないから、お客様はその場で質問してしまうのです。

 

しかし、われわれ営業マンが説明をしているときに別の話題の質問をされると、言いたいことを上手く伝えることができません。

 

このようなときに有効な手段が、プレゼンテーションのフレームワークなのです。

 

それでは、具体的な例をあげて、ホールパート法によるプレゼンテーションの組み立て方について解説していきます。

 

1、「Whole」(ホール)

 

最初にプレゼンテーションで話す内容の「全体像」をお客様に伝えるようにしてください。先ほどの例であれば、次のような話し方です。

 

「今回は新製品であるカラー複合機を紹介します。この製品の特徴は、3つあります。一つ目が、印刷速度の向上です。二つ目にトナー使用量の削減です。最後にメンテナンスサポートの充実です。それでは、この3つの特徴について詳細を説明させて頂きます」

 

このように、冒頭で「プレゼンの全体像」を伝えます。つまり、ホールパート法の一つ目の「Whole」の箇所です。

 

お客様は「これから何を話すのか」が分かることで安心します。なぜなら、全体像が分からないと「いつまで話が続くのだろうか」という不安を抱くからです。

 

さらに、お客様は「いつになったら自分が聞きたい話になるのか」が分かるので、われわれ営業マンの話しに真剣に耳を傾けてくれるようになります。

 

つまり、お客様に集中して話を聞いてもらうためにも、冒頭で全体像を伝えることは大切なのです。

 

2、「part」(パート)

 

そして、次に「part」(パート)の箇所です。プレゼンテーションの本論とも言える、中心となる部分です。今回の例でいうと、次のような話し方になります。

 

「一つ目の特徴である印刷速度の向上ですが、技術革新により大幅に速度が速くなりました。今までは毎分20枚から30枚へとアップしています」

 

「次に二つ目の特徴であるトナー代の削減です。エコプリントの機能により、従来よりもトナー使用量を20%削減することが可能になりました」

 

「最後にメンテナンスサポートの充実です。無償サポート期間は一年間でしたが、この製品は無償サポート期間が3年間となっています」

 

このように、製品の3つの特徴の詳細を順番に説明していきます。つまり、ホールパート法「part」(パート)の箇所です。

 

このとき、伝えたい内容を幾つかに分割しておくと話を進めやすいです。先ほどの例で言えば「3つの特徴」です。それらを一つひとつ説明していくことで、論理的に話を展開することができます。

 

3、「Whole」(ホール)

 

そして、最後に話をまとめます。お客様は、話した内容を全て理解してくれるとは限りません。最初の頃に聞いた内容を忘れてしまっていることもあります。そこで、話の全体像をもう一度伝えるのです。

 

例えば、次のような主張になります。

 

「今回は新製品であるカラー複合機を紹介させて頂きました。この製品は、印刷速度の向上、トナー使用量の削減、サポートの充実という3つの特徴を持っています」

 

このように、「part」(パート)箇所で話してきた内容をまとめてあげるのです。そうすることで、お客様がプレゼンテーションの内容を整理しやすくなります。これにより、あなたの「言いたいこと」がより伝わりやすくなります。

 

つまり、プレゼンテーションの訴求力が高まるのです。

 

 話し手にも大きなメリットがある
フレームワークを使ってプレゼンテーションを行うことは、話し手にも大きなメリットがあります。例えば、冒頭で一番お客様に伝えたい「結論」を話すことで、安心することができます。

 

これは、「とりあえず、話の主旨は伝えることができた」という実感を持つことができるからです。そのため、落ち着いてプレゼンで話をすることができるようになります。

 

また、「いま自分は全体のどの部分を話しているか」が頭のなかで明確になります。フレームワークを使うことで、全体の骨組みがハッキリとしているからです。

 

さらに、フレームワークを使うと「時間の調整を行ないやすくなる」というメリットもあります。例えば、次のように考えることができるからです。

 

「残り時間があと10分しかない。この後に“3つめの特徴”と“結論”が残っているから、スピードを上げないといけないな」

 

このように、話の進捗が明確になるので、時間の調整を行ないやすくなるのです。これにより、時間が足りずに「言いたいことが話せなかった」という状況を防ぐことができるのです。

 

このホールパート法は、プレゼンに限らず会議や上司への報告の際にも活用できます。相手に理解しやすいように論理的に話をすることで、あなたの評価もあがります。

 

ホールパート法は、聞き手にも話し手にもメリットがあることを理解してください。「結論から話す」ことの重要性を理解して、論理的に話をする手法を身につけてください。

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