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社会的手抜き:組織マネジメントに必要な集団心理を理解する

 

一人でできるビジネスには限界があります。しかし、複数のメンバーで取り組むことで、その可能性を大きく広げることができます。会社という組織が存在する理由がここにあります。

 

それでは、一緒に働くメンバーが多ければ良いのでしょうか。そのようなことはありません。働く人の数に比例して、仕事の成果があがっていく訳ではないのです。なぜなら、集団で作業を行うとき、全ての人が全力で働くとは限らないからです。

 

集団で何かに取り組んでいると、必ず手を抜くメンバーが発生します。これは、「メンバーがたくさんいるので、自分ひとりが貢献できる割合は非常に小さい」という心理が生まれるからです。これを心理学で、「社会的手抜き」といいます。

 

この心理的な現象を理解することで、組織をマネジメントするためには何が必要かが見えてきます。ここでは、集団における人間心理を学び、組織を動かすために求められる要素について解説します。

 

 人数が多いほど人は怠けたがる
例えば、営業会議です。会議に参加する人数が多いほど、ひとりの営業マンの発言回数は少なくなります。これは、「他にも参加者がたくさん居るから、自分は積極的に発言しなくても良いだろう」と考えるからです。

 

また、会議という限られた時間の中で、上司が全メンバーの商談状況を細かく聞くことはできません。そのため、参加しているメンバーは時間を気にして報告することになります。

 

そうなると、「あまり時間がないので簡潔に報告させていただきます」というような状況が必ず発生します。必然的にメンバーが「手を抜いた」発言をすることになるのです。簡単な報告では、部下の進めている商談を把握することはできません。

 

そして、最大の問題は、マネージャー自身がこれを認めてしまっていることです。複数のメンバーが居るために、「こと細かく報告できないのは仕方がない」と考えているのです。人数が多いほど、この傾向は顕著にあらわれます。

 

そのため、営業組織において会議をマネジメントする立場の人は、この社会的手抜きの影響を十分に考慮する必要があります。一人ひとりの営業マンにきちんと報告させなければ、部下の行動を管理することはできません。

 

 組織マネジメントに必要な要素
私がIT業界で営業を行っていたときの話です。私は一部上場企業の、いわゆる大企業に勤めていました。大規模な商談になると、技術者が3〜4名ほど担当することも少なくありません。

 

このようなプロジェクトの場合、私は役割分担を明確にすることを意識していました。なぜなら、人数が多いと、自分から進んで取り組もうとしないからです。だから私は、一人ひとりのタスクを明らかにすることを心がけていたのです。

 

このように、複数のメンバーと仕事を進めるとき、「社会的手抜き」による影響を頭に入れておかなければいけません。とくに、プロジェクト管理者や営業マネージャーに求められる要素です。

 

組織というのは、働く人の数が多ければ良いという訳ではありません。大人数になるほど、手を抜くメンバーが出てくるからです。これは、メンバーに「自分が貢献できる範囲は大したことはない」という心理が生まれることに起因します。

 

組織をマネジメントする立場にいる人は、ここで解説した集団心理を理解して、メンバーを動かすために何が必要かを真剣に考えてください。

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