営業・セールスを「学問」として体系的に学ぶ

プロスペクト理論(損失回避):お客様は失うことを恐れている

 

お客様が感じる価格の変化によるインパクトは、得をするか損をするかでその影響力が異なります。価格が下がって得をするよりも、価格が上がって損をする方が受ける心理的なインパクトは大きくなります。

 

このような特性が、人の意思決定に大きな影響を与えているのです。これを行動経済学で、「プロスペクト理論」といいます。

 

例えば、スーパーに缶ビールを買いにいったとします。そこでは、6本パックの缶ビールを買うと携帯ストラップが付いてくるキャンペーンを実施していました。ただ、あなたは既にストラップを持っていたため、あまり魅力を感じません。

 

しかし、キャンペーンの案内をよく見ると、その特典の期限が明日までであることがわかりました。これを知った途端に、あなたは「いま買わないと損をしてしまう」と感じるはずです。

 

このように、特典が手に入るというメリットよりも、特典を入手することができなくなるというデメリットの方が感じるインパクトは大きいのです。このように、得をするか損をするかで、受け止める心理的な影響度は違ってきます。

 

 お客様は失う恐怖の方が大きい
そして人は、特典が付くという報酬よりも、「特典を手に入れることができない」という損失を避けたがる傾向があります。これを、「損失回避の法則」といいます。

 

つまり、期間限定で商品に特典を付けて売ることは、この損失回避の法則を活用しているマーケティング手法であるということができます。このように、お客様の心理を踏まえてセールスに取り組むことで、成果を高めることができることを営業マンは理解しなければいけません。

 

例えば、健康器具の販売員です。お客様にとっての利益、もしくは損益のどちらにフォーカスを当てるかで、セールストークの影響力は違ってきます。次の2つのパターンを比較してみてください。

 

「この快眠まくらでグッスリ眠れて質の高い睡眠を手に入ることができます」

 

「グッスリ眠れない一番の理由は自分にあった枕を選んでいないことが原因なのです」

 

どちらのセールストークの方が、まくらの大切さが実感できたでしょうか。圧倒的に後者の方がお客様の反応は良くなるのです。

 

これは、「質の高い睡眠」を手に入るというメリットよりも、「自分にあった枕を選んでいない」ことによるデメリットを避けたいと強く感じるからです。この「損失回避の法則」が働くため、商品の重要性をより強く訴求することができるのです。

 

このように、お客様は得をするか損をするかで、受ける印象は大きく異なります。そして、人は利益を手にして幸せになるよりも、失うことによる痛みの方が強いインパクトを受けます。そして、その損益を避けようとするのです。

 

セールスやマーケティングの世界では、このような人間の心理的特性を研究し、有効に活用しています。お客様の気持ちを考えることが、販売活動では最も重要であることを営業マンは理解しなければいけません。

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